こんにちは、モンテ・ママことエミリーです(・∀・)
今回は、赤ちゃんが泣き止むと話題の絵本「もいもい」の監修を努めた、東京大学大学院教授の開一夫氏の著作を読んでみた感想をご紹介します。
「もいもい」のレビューはこちら>>>【0歳の絵本】赤ちゃんが泣き止むと話題「もいもい」を分析してみた
印象としては、非常に科学的な”新書”で、大学で心理学を専攻していた私としては、とても好感が持てました(*˘︶˘*)
というのも、世の中には、なんちゃって科学を取り入れた育児書がいっぱいあります。
育児書のベースは著者の経験に基づくもので、それを正当化するために、発達心理学の実験を取り上げていると言っても過言でないものが多く、実はツッコミどころ満載だったりします^^;w
研究結果から結論までの理論がだいぶ飛躍していたり、参考文献が明らかでなかったり…
例えば、「テレビを観る時間が長いほど、成績が悪い」というのは相関関係であって、「テレビを観ると成績が悪くなる」という因果関係とイコールではありません。
テレビを観る時間が長いほど、宿題に取り組む時間が少なかったり、親とコミュニケーションをとる時間が少なかったり、テレビの視聴が直接的な原因であるとわかっていないにもかかわらず「◯歳までテレビを観せてはいけない。」「テレビを観せるとバカになる。」などと結論づけてしまうのは。。。
また、複数の研究で相反する様々な結果が出ている場合に、自分に都合の良い一例のみを取り上げてしまうのも。。。
その点、この本では、テレビに関する研究に関しても、客観的かつフラットに紹介されていますので、詳細は確認してみてください~
さらには、研究法に触れていたり、最終章では「そもそも科学的とはどういうことか」について触れているので、一点の曇りもなく信用できます(๑•̀ㅁ•́๑)✧
「科学的」と言われるだけで、それっぽくて鵜呑みにしてしまう方もいるかもしれませんが、それこそ危険です。
科学は日進月歩で、新たな研究結果が出るたびに、通説が覆されたりします。
特に、医学や栄養学などでは、良いと言われていたことが、突然悪いと言われたり、何が真実かわからなくなりますよね。
例えば、赤ちゃんの皮膚の保護に関しては、短期間で医師の見解が変わるため、ベビーパウダーが推奨されたり禁止されたり。以前は健康食品とされていた牛乳も、嗜好品と言われるようになったり。
発達心理学・赤ちゃん学の分野も同様で、人間の脳の研究が進むに伴い、新たな発見が出てくるはずです。
そんな中でお母さんは、情報を鵜呑みにするのではなく、客観的に自分で取捨選択し、判断する必要があると、私は思います。
一方で、あまり学問に親しんでいないと、少し読むのが大変かもしれません。
実験が豊富なので、私は楽しく読めますし、なんならデータも載せてほしいと思うほどですが(*ノω・*)、実験内容を文章で正しく理解するには、それ相応の読解力が必要です。
何を明らかにするために、どのような比較をしているのかを抑えないと、途中で迷子になってしまいます^^;
ですが、その場合は、すべてを理解しようとせず、結論まで読み飛ばしてもいいかもしれません。ちゃんと結論が信用できるので…( ・`ω・´)b
最後に、私が個人的に気に入ったのは、「超早期英語教育は必要なのか」という章で、著者が言語学の大御所の先生に「外国語は生きるか死ぬかの状況でないと上手にならない」と言われたというエピソードです。
私自身、ビジネスで英語を使えるようになるにはオンライン英会話ではダメだと思い、外資系の会社に飛び込み、インド人エンジニアに鍛えられたという経験があります。
私の場合は、他に抱えている仕事が多すぎで、英語の上達よりも、つたない英語でどうにかやりとりをする術の方を身に着けてしまいましたが…(;゚∀゚)www
ですが、それくらい追い込まれた、やらないという選択肢がない状況でも、他の事項が優先されたりしてしまうので、他にも学ぶべきことがたくさんある赤ちゃんが、母語と他言語を同時に身につけるのは、並大抵のことではないのではないでしょうか。
それこそ、インターナショナルスクールで英語を話せないと友達ができない、意思表示ができない、コミュニティから疎外されるなど。。。
言語によって使用される脳の部位が違うから同時に習得可能という説もあるようですが、親としては、苦手意識をもたない程度に触れておいて、本当に必要だと感じたときに自分で自分を追い込んでどうにかしてくれって感じですかねー(*´艸`*)
というわけで、新書なので少し学問色が強めですが、その分信用に値する本だったので、他の著作も読んでみようと思います~
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